———気が付くと取れているよね。…ふむふむ。まだ少し時間がありますね。
志茂「じゃあ、今回の目標は?」
みのり「目標は…いろんな役をできるようになりたいっていうのと、あとは…、大げさな役はやりたくない」
志茂「あ、やりたくないんだ」
みのり「普段の私自身が、大げさだから…」
志茂「あはは(笑)」
みのり「普通の会話劇みたいな、今回のような役が上手になりたいです」
志茂「会話劇だもんね、今回。そう、あと、役が全然決まらないから、オーディション終わってからもいろんな役をできたのが何気に新鮮。結構ね、女子はやりたい役が分かれるから。『あ、また挙げてる。やりたいんだな』とかね、見てると面白い」
みのり「志茂さんはどうですか?」
志茂「俺、目標はね…普通に、全部うまくなりたい(笑) あとはね、身体表現はうまくなりたいなって思う。綺麗にしたいシーン、表現って結構あるんだよね。自分の中で」
みのり「私もありますね。」
志茂「雑だなあ、とか、何でこんなの観なきゃいけないんだろう、とか、そんな風に思われないようになりたい! こだわりたい!」
———今日は役者チーフの斎藤みのり(みのり)さんと役者4年の志茂滉一(志茂)さんです、よろしくお願いしまーす。
みのり・志茂「「おねがいしまーす(笑)」」
———第1回通し(9/30。現時点でできている部分までを部員の前で見せる稽古)も終わったけど、今回の公演、どうですか?
みのり「うーん、まだ結構不透明な…ところが…不透明というか、手探りのところが多いですね」
志茂「そうですね」
———まだ配役も決まってないんだもんね?
みのり「そうですね、まだ確定ではないですね」
志茂「まだ、演技うんぬんよりもやるタスクが多いかな。こなさなくちゃいけないことの方が多いから、それを早く完成させて、早く演技のほうに集中したいですね」
みのり「そうですね。すごい頭使ってます」
———今までとやることが全然違う、って他の役者さんも言ってたんだけど、どうですか?
みのり「まず、見られている角度が全然違うから…」
———四方に客席があるからね。気を抜けないよね。
志茂「まあそれは普段から、(気を抜かない)ね?(笑)」
みのり「そうですね~。あとは、ハケがない。ずーっといる」
志茂「そうだね、うん。楽屋がないのがね。トイレ行きたくなったら大変だよ。…いや、この話やめよ(笑) 書かれちゃう(笑)」
———でも、出ずっぱりって大変だよね、きっと。
志茂「どうだろ。大変?」
みのり「この前すごく疲れましたね、第1回通し」
志茂「大変? …大変(笑)」

「そして人生はつづく」
スペシャルインタビュー 第五弾!
公演に参加しているキャスト・スタッフさんにあれやこれや聞き出して、
この作品をより深く理解していこうという、この企画。
第五弾は、役者同士の対談!
2年の斎藤みのりさんと4年の志茂滉一さんです!
役者 斎藤みのり× 役者 志茂滉一
Plofile
文学部2年、
役者チーフ。
高校時代から演劇部。一見、人見知りでおとなしそうに見えるが、実は表情豊かでダイナミック。
読書好きで、移動などでは本を開いていることもしばしば。好きな作家は江戸川乱歩で、一昔前の推理小説を好んで読むことが多い。
斎藤 みのり

Plofile
経済学部4年。
劇研の秋公演はすべて役者として参加。
その長身と厚みのある声から生み出される堂々とした演技に、新入生から憧れられることも。
しかし素の顔はとてもゆるゆるしており、そのギャップがまたシュールでもある。
志茂 滉一

———志茂は、これまでの秋公演、全部役者をやっていたよね? どうだった?
志茂「確かに…! 1年って何やったっけ? あ、もげ(2014年秋公演作品・「もげげげげげげ」)だ。もげと、うつせみ(2015年秋公演作品・「うつせみの世に咲く花」)、コンプロ(2016年秋公演作品・「宇宙船コンプロミーズ号」)か」
———コンプロでは主役級の役として出てきて。
志茂「ありがとうございます!」
———ニュート(役名)、めちゃくちゃ人気だったよね。
志茂「あ、でも、そう考えると、今までの秋公演とはけっこう違うなって感じしますよ。今までは、なんて言うの、超豪華舞台ドーン!みたいな。秋公演は豪華だぞ~、お祭りだ~みたいな感じだったし。お話の内容も、ザ・エンタメが多くて。」
———衣装と舞台にめちゃくちゃ凝っていたよね。
志茂「そうそう! でも、今回はシンプルだし、抽象的な気がするよ? 衣装も白っぽいらしいし。」
———じゃあ、次ね。みのり、役者チーフだけど、役者のチーフってどんなことをするの?
みのり「ん~、作業工程表を出したりとか、他の部署のチーフさんがやっているようなことをやっています。他は、演助さんが結構やってくださっているので、もう、お願いします、ってなっちゃってますね。」
———話を聞いていると、まず役者としてやることが多そうだもんね。
みのり「そうですね…。多重タスクが苦手なので、もうパンパカパーンってなっちゃう(笑)」
志茂「パンパカパーン(笑)」
———結構、2人とも役者をやることが多いと思うんだけど、もともと役者がやりたくて入ってきたの?
みのり「私は、そうですね」
———志茂は?
志茂「あ、違う違う。何でもよかった。高校でも演劇やっていたから、入りました」
———それでここまで4年間、役者をやり続けてきたんだね。
志茂「あ~、楽しかったなあ~、人生(笑) いやでももちろん、先輩がね、格好よかったから入ったんですよ。そうそう。もちろん。」
———1個上の代、すごかったよね。そこへの憧れがあったんだ。
みのり「私、うつせみを1回観ていて、それでゲキケンにしようと思ったんです」
志茂「へ~。入学前に?」
みのり「そうですそうです」
志茂「まじで?」
———凄い。そういう子いるんだ。
———2人って、外小屋(学内のスタジオで、ゲキケンとして公演を打つのではなく、外部の団体に参加すること)で役者やったことある?
みのり「ちゃばしら(ゲキケンの現2年の有志メンバーで構成された劇団)ですね」
志茂「あ~、そうだ」
———志茂は…。
志茂「文明開化(ゲキケン内外関わらず、現4年の有志メンバーで構成された劇団)と、六畳(劇団六畳)。楽しかった~。あれはいい稽古場だった」
———そうだそうだ。…志茂は、本人がほにゃほにゃしているのに、結構ガラの悪い役柄が多いよね。
志茂「ねー。何でだろう」
———役者って、「この人はこういう役が多い」みたいなイメージがあるけど、それが本当に中の人の性格に一致するわけじゃないよね。どう? よくやる役柄とかある?
みのり「うーん。親友を励ます役が多いかも(笑)」
志茂「あはは(笑) 親友を励ます役(笑)」
みのり「でも…わりと、いろんな役をやらせていただいている気がしますね。この前は(役として)裏切ったし(笑)」
志茂「でも俺も、結構バラけている気がするな。たまたまヤクザ役が2回あったけど、それ以外はやってないからね? あとは普通の…家臣(笑)、男子高校生、会社員…東大卒って役も2回やった気がする、俺」
みのり「へ~!」
志茂「どの口が言ってんだ、って感じ(笑)」
みのり「あはは(笑)」
志茂「(演劇は)そういう風に、いろんな役ができちゃうのがいいよね」
———じゃあ、これまでに失くして悲しかったモノ、教えてもらっていいですか?
志茂「俺ね、そういうのでいちばん覚えているのが、巨大な風船ガムを2個買って口の中に入れていたら、ちょっと躓きかけて、両方口から出て泣いたとき。それがいちばん記憶に残ってる」
———あの、50円くらいで買えるやつ?(笑)
志茂「いや、アメリカに居たときだから、アメリカンサイズのやつだった」
———志茂、アメリカに居たの?初耳だよ。
志茂「そう、アメリカに居たの。フロリダ育ちだよ、俺。2個買って、噛まずに落として、号泣した。いちばん悲しかった。食べる前に落としたから」
———みのりは?
みのり「ん~、イヤホンの先にくっつける、あの…耳に…(笑)」
———ああ、あのカナル型のイヤホンの先っぽね。
みのり「そうです! それを、買った直後に片っぽだけなくして。片方は普通につけて、落としたほうは何回も入れたり取れたり…」
志茂「あ~、それめっちゃ分かる。なくなるよね」
———この2人は演劇部上がりなんだよね。役者だった?
みのり「はい。役者ですね」
志茂「俺は…役者とか、部署で分かれてなくて。学年ごとに、この学年は役者をやります、とか、この学年はスタッフをやります、とか…」
———あ、持ち回りだったんだ。
志茂「そうそう。だから両方、ぱらぱらと。楽しかったけどね」
———志茂はもう卒業の年だけど、どう?
志茂「あ、そうらしいですね」
———どうします、卒業してから?
志茂「卒業してからはね、演劇は…やらないだろうね。会社に入ったらもうやらないと思う。え、(みのりは)引退公演じゃないの? 2年生?」
みのり「2年生です(笑)」
———来年中心になる代だね。みのりは結構、役者チーフが多いよね。
みのり「そうですね~。」
志茂「そんな気負わなくていいよ。やりづらそう。やりづらいよ、俺も2年で役者チーフやったことあるんだけど、先輩は2代いるし、演助もいるし。『じゃあ俺何すればいいんだよ!』みたいなね(笑) だからそんな気負わなくていいんだよ。こんな感じでいいのかな(笑)」
みのり「いやいや、ありがたいです(笑)」
———先輩から後輩へのいいアドバイスが聞けましたね。じゃあ、インタビューはこんなところで。ありがとうございました!
みのり・志茂「「ありがとうございました~」」





上の写真が「うつせみの世に咲く花」
中将役の志茂さん
下の写真が「宇宙船コンプロミーズ号」
ニュート役の志茂さん
役によって印象がガラッと変わるのも役者の醍醐味です!