———じゃあ最後に。全員に共通の質問なんだけど、今までに失くして悲しかったモノを教えてください!
宮城「失くして、悲しかった…?」
ゆきの「最近、めっちゃお気に入りだった蚊取り線香みたいな渦巻き状のピアスを失くしちゃったんですよ。でも、バイト先のロッカーの中で見つけたんです! 『よっしゃ見つけたー!!』と思ったんですけど、もうボロボロになっていたみたいで、また付けているうちに渦巻きの部分を落として、もうどっか行っちゃいました…」
———失くして、見つけて、壊れたのか…悲しい…。宮城、そういうのちょうだい。
宮城「失くしたことに気づいてないことが多い」
ゆきの「ああ〜〜〜!!」
宮城「いやあった。大学受験の頃に、友達からめっちゃオススメされてずっとやりたかったゲームがあったのね。もう本当にやりたくって、でも受験があるから我慢していたんだけど。受験終わって、『これでようやくできるぞ!』って嬉しくってずっと持ち歩いていたの、 PSPを。もう嬉しくって肌身離さず、どこに行くにも一緒で、で、トイレ行った時に」
ゆきの「ああ…」
宮城「何かの拍子にポケットから落ちちゃって」
ゆきの「待って…!!! ひいぃ」
———水没……。
宮城「使用前だったから、最悪手を突っ込んで取ってすぐ乾かせばどうにかなったんだろうけどね。衝撃的すぎてしばらく立ち尽くして」
ゆきの「すっごいよく分かる…」
宮城「沈みゆくPSPをずっと見つめ続けてた…だって受験終わって三日くらいでさ…ゲームできるのすっごい嬉しくって…。それ以来、怖くてゲームが買えない。トラウマ。あれ以来ゲームしてない…」
ゆきの「トイレに物落とした時の衝撃すごいですよね。私も中学生のとき、和式トイレに上履きが…。かかと踏んで履いていたからポロって。で、そんなの履きたくないし、どうしたらいいか分からなくて逃げちゃって」
宮城「逃げてどうすんの(笑)」
ゆきの「部活の途中だったので、そのまま片方裸足で戻ったらすごい心配されて、泣きながら友達に事情を話して取ってもらいました…」
———意外とみんな水没させているんだね…。といったところでインタビューはおしまいです…。 ありがとうございました〜!
ゆきの&宮城「「ありがとうございましたー」」
———今日のインタビューは衣装チーフで4年の宮城夕菜(宮城)さんと、役者1年の中島有紀乃(ゆきの)さんです、よろしくお願いします。
宮城&ゆきの「「よろしくお願いしまーす」」
———早速ですが、どうですか、今回の公演? 宮城から聞こうかな。
宮城「とっても自由度が高いですね。衣装も自分たちで意見を出してこうぜスタイルで。まあ大変だったけど」
———この前、部室で型紙を直していたよね。今回は手縫いなの?
宮城「色々ありまーす。(役者の)人数が多いからえぐい。えぐいけど、ね。いつもと違うから面白いよね、ゲキケンっぽくないというか」
———宮城の思うゲキケンっぽさって?
宮城「演出からのトップダウンで、演出の理想をひたすらに目指す、みたいな。今回はボトムアップって感じ」
———(第4回のインタビューにて)美術監督もボトムアップの話をしていたよね。
宮城「木根(現4年・演出)が衣装会議で全然発言してくれなくて(笑) 話振ると(菩薩のような笑みで頷く)みたいな」
ゆきの「でも、全身真っ白なんですよね」
宮城「うーん、完全に全身ってわけではないかな~。まだ衣装見てないよね?」
ゆきの「ズボンを見ただけですね」
———作業の進み具合はどうですか?
宮城「まあきついけど、秋公演っていっつもバタバタするから、こんなもんかなって。今回は会議とかが多くて動き出し遅れちゃったってところもあるから、それを考えると進みは悪くないかな~」
———小屋入り(準備のため、利用するスタジオに場所を移すこと)はいつも通りバタバタする?
宮城「バタバタしないで入り(公演直前の2週間、全員で集中して作業する期間)入りたいな! それも楽しいけどね。バタつくと思い出に残るじゃん、『あ~この時バタついたな~、衣装探して歩き回ったな~』って」
「そして人生はつづく」
スペシャルインタビュー 第六弾!
公演に参加しているキャスト・スタッフさんにあれやこれや聞き出して、
この作品をより深く理解していこうという、この企画。
第六弾は、
大のディズ◎ー好きの衣装宮城夕菜さんと、役者 中島有紀乃さんです!
役者 中島有紀乃 × 衣装 宮城夕菜
Plofile
文学部4年。大のディ〇ニー好きで、シーの某施設でバイトしていたこともあるほど。
パレードのプリンセスのモノマネを得意とする。
ゲキケンでは幾度もの衣装チーフの他、本公演主役も務めた。
豊かな表情と身体表現を駆使したコミカルな演技から、しっとりとした妖艶なキャラクターまで幅広く演じ分ける。
宮城 夕菜
Plofile
文学部1年。
人見知りでおとなしいが、いったん慣れるとそれまでとは全く違うぶっとんだ性格を見せる。
演技面でも、役者回数自体は多くないものの、演出や他の役者から『面白い演技を見せてくれる』と評価されている。
アイドルが好きで、ハロプロをはじめとする様々なアイドルに詳しい。
中島 有紀乃
———なるほど。じゃあ、ゆきのは? 稽古の様子とか、どうかな?役者は初めてだっけ?
ゆきの「8月に1回やって…。今回は先輩が多いじゃないですか。だからちょっと自粛しちゃって…」
宮城「自重みたいな?」
ゆきの「あっ、自重!」
———どういう風に自重しているの?
ゆきの「8月は1年の役者が多かったから騒げたんですけど、今回は先輩ばっかりだから…(真面目に)やらねば…ってところが」
———演出は意見を出してほしいって言っていたけど、(すぐには)難しいよね。
ゆきの「シーンの前後のこととか、どこまで考えたらいいんだろうって…ちょっと分かんないです」
———然るべきところでブレーキをかけてくれるって(演出が)言っていたから、のびのびやっていいと思うよ。
ゆきの「あ、そうなんだ!」
———じゃあ、次ね。2人はゲキケンに入った動機みたいなのはある?
ゆきの「聞かれると困っちゃうんです…自分の行動にいちいち理由付けていなくて、気づいたらここに…」
———他のサークルに入っていたことはある?
ゆきの「入ろうとしたんですけど、なんか『ウーン…』って感じで、ちょっと違う。続いたのが(ここ)」
———他のインタビューでは、公演で時間取られて気づいたら外に友達がいない、みたいな声も…。
宮城「そーーう! 私超友達いない!」
ゆきの「そうなんですよ友達いなくなるんですよ! 元々友達多い方じゃないんですけど、気づいたら学科によっ友(すれ違ったら「よっ」と挨拶するだけの友達)じゃない子3人とあとゲキケンみたいな。世界せまっ!」
宮城「学科の友達がゲキケンの同期2人だけでさ、ベン図のさ、ゲキケンと仏文の重なるところだけ、みたいな(笑)」
———そのぶん仲良くなるよね、同じ学科の人と部室で課題やったりとか。
宮城「一緒に授業を受けてるから、学科の子に付き合ってるんだと勘違いされて、『マジやめてよ〜!』って」
ゆきの「仲良しですね〜」
———今回の衣装にこだわりってある? ここを見てほしいとか、ここは頑張る予定とか。
宮城「漠然としててもいい? お話に集中して漠然と観ているときには気にならないんだけど、ちょっと『あれっ』て思うと(だんだん)『あっ』(と気づいてくる)みたいな。お芝居の感じに慣れてきて、衣装をちょっと気にして観てもらったときに『あれっもしかして?』ってなってくれたらいいな〜」
———なるほど。ゆきのは今回の演技で見てほしいところ, ある?
ゆきの「なんだろうなぁ…」
宮城「切ない顔してる(笑)」
ゆきの「なんだろうなぁ…………。私もまだ全体はよく分からなくて、だから自分のことだけに限定して言うと、凄く頑張ってるんで!」
———ということなので、ゆきのの演技にご注目!
宮城「稽古した〜い、2人劇みたいなのやりたい。延々と菓子パンを食べている芝居みたいなの」
ゆきの「菓子パンが食べたくなる芝居…」
宮城「今回の劇、なんかいいよね。それこそゲキケンっぽくないっていうか。それこそエンタメみたいな(作品とは違う)」
———秋公演は、特に労力もお金もかけられるからね。ここぞとばかりに。
宮城「今回はどシンプルだから」
ゆきの「木根さん、『あんまりお金かけたくない』って言ってましたね」
宮城「ごめん衣装めっちゃ使ってる~〜めっちゃもらってめっちゃ使ってる~〜」
ゆきの「大丈夫で〜す」
———演出さんは、物語じゃなくて、役者が演技しているところを観てほしいって言っていたからね。
ゆきの「それ、ハードルめちゃくちゃ高いんですよ…先輩は上手いし、泰之さん(現4年・役者)みたいに自由にやるのってすごく難しいんですよ〜、私はまだそんなに演技の幅もないし…って、言い訳しちゃうから頑張ろ」
宮城「今回役者めっちゃ多いよね、誰か衣装に来ない?(笑) 『明日までに1着作ってきてください』とか言う(笑)」
ゆきの「え〜〜」
———11月の衣装はね、役者多いから大変だよね。
宮城「今回は難しいこともしているから余計にね。(衣装の)皆ごめんね〜」
衣装とは?
役者さん全員分の衣装やヘアメイクをイチから考えて用意し、当日のスタイリングも担当する部署です!演出の思い描いたイメージをさらに発展させて、外見からもキャラクターが伝わるように落とし込んでいきます。衣装は買うときもあれば、布を買ってきて自分たちで作ることもあります。
———ゲキケンには誰から勧誘されたか覚えてる?
宮城「勧誘されてないんだよね、ミュージカルやりたくて(自分から入った)」
ゆきの「私もそうかもしれない!!!」
———新座キャンパスにもミュージカルサークルあるのに!
ゆきの「だって遠いじゃないですか〜!」
宮城「そう、遠かったの! だから、似たようなことしてんだろって演劇サークル探してたら、『ワークショップやってま〜す』って言っていたから(行った)。ご飯も食べられるしね。で、そこに先輩方がいて~…高校の先輩もいたんだよね」
ゆきの「そうなんだ!?」
宮城「私の高校は学祭でミュージカルやるんだけど、私の代とその先輩の代が同じ演目だったから映像を観て勉強してたのね。そしたらその先輩が1人だけものすごく上手くて、『この人うまいな〜〜』って思っていたらゲキケンにいた(笑)」
ゆきの「えっそれすごいじゃないですか…!運命!」
宮城「新歓で先輩とその話をして、他にも凄く上手い人がいたのもあって、『入っちゃえ!』って入っちゃった。あと、衣装も作ってみたくて、そういうサークルにも行こうと思ったんだけど…(苦笑)」
———ちょっと違った?
宮城「私そこで友達できそうになくって! で、ゲキケンにも衣装作れる部署があって、雰囲気も良かったから」
———衣装と役者志望だったのね。
宮城「そうね〜、(1年のとき)役者は8月公演でやらせてもらって、秋公演は衣装。気づいたらチーフ…衣装自体何回目だろう? (数えて)7回目だ。いや、でも他ができなくって…」
ゆきの「なんでですか?」
宮城「ちょっと本番に弱くて、調光(音響、照明のこと)に行きたくないの。舞台美術も1年の6月でやってみたけどトンカチが下手で、釘が絶対曲がっちゃう」
ゆきの「私、立て込みの時ババババってできますよ」
宮城「あ〜、私できない、舞台美術行きなよ。宣美もPhotoshop絶対使えないし、Wordが限界。(自分には)ミシンでガタガタってやるのが合ってる」
ゆきの「型紙を作れるの、凄いですよね〜」
———将来仮装したくなっても、自分で衣装作れるね。
宮城「いけると思う。ディズニーのハロウィンとかでしたくなるかもしれない。お面も作れるよ!」